斉藤 暁くん 中学生フリースクール
中2の冬から国際高等学院に在籍し、今春、県立高校を受験し見事合格した斎藤君。高校でも弓道部に入るなど、高校生活を楽しんでいます。
僕が国際に入ろうと思ったのは、勉強したかったからだったんです。地元の適応指導教室は行くと学校が出席扱いになるけど、毎日遊んでばかりでつまらなかったんです。どんどん勉強が遅れていくのも明らかで、焦りの毎日でした。
実際に国際に入る前はどんな所か不安だったけれど、ここは中学生も高校生も緩やかな雰囲気の中でそれぞれに勉強するし、色々な人がいて面白かったです。高校生と一緒というせいもあって通う生徒が皆、良い意味で大人で、あまりお互いにつまらない干渉はしないし居心地はよかったです。僕はもともと同年代より年上の人との方が話が合う気がしているので先輩や先生たちと色んな会話をして吸収することも多かったですね。
勉強に限らずなんですが、僕は初めに頑張りすぎて燃え尽きちゃうという良くないくせがあったんです。自分をうまくコントロールできないというか・・・。だからやっぱり県立を受けると決めてから初めはやる気になっていたんですが、オーバーペースになって急に疲れちゃって…。また気を取り直して勉強するけどまたペース配分を間違えてつらくなって…。今考えるともっと冷静になればよかったのに、と思いますね。先生に言われたことを少しずつ着実にやればいいだけだったのに、自分は勉強が足りないと感じて勝手に自信をなくし、かえって勉強が手につかなくなったり…。そんなふうに山あり谷ありの入試でしたが、おかげさまでなんとか合格することができました。あの時、そんな僕のことを辛抱強く待ってくださり、優しく支えてくださった先生方にはとても感謝しています。
僕は中学時代あまり人と話せなかったんです。ただ読書は好きだったから人間関係のことを本ではわかっていたつもりでした。でも、国際で実際に人と接するようになってほかの人の考え方を知ったり、相手の気持ちを考えたりしていくと、それまで本で得ていたことが合ってたり、間違ってたりすることがわかりました。自分なりに試行錯誤して、コミュニケーションの仕方を学べたような気がするんです。もしかしたら国際で学んだことの中でそれが一番大事なことだったかもしれないですね。高校に入って友達づきあいの中で悩むこともありますが今その経験が役にたっていると思います。
考える前にまずは行動、というタイプの人もいますが、僕の場合、たくさん考えて納得するまで考えたから、今いい方向に進めたし自信も持てるようになったと思っています。だから、悩んで考える時間も決して無駄ではなく、自分のために大切な時間なんだと僕の経験からみんなに伝えたいですね。中学の頃は、心に余裕がなくて後ろを振り返ることができなかった。でも今は、自信が出てきたのでこんな風に過去だって振り返れる。「中学」と「高校」の間に「国際高等学院」というステップがあって僕は本当によかったと思います。
坂田 陽介くん(19年度卒業) 中学生フリースクール
地元のマンモス校の公立中学校へ通っていましたが、僕は人付き合いがうまい方じゃないし人に合わせる事に疲れてしまうタイプなので、人の多さだけで困惑してしまいました。 またいろんなタイプの生徒がいたので学校も荒れ、いじめ問題も起こっており、そのうちどうしても学校へ行けなくなりました。転校もしましたがうまくゆきませんでした。 その後、カウンセリングにも通いました。両親が心配し、インターネットで色んな学校を探してくれました。でも学校は“暗い雰囲気のところ”と勝手に思い込んでいたのです。 ところがここに来て、雰囲気の明るさにびっくりしました。あと先生が先生らしく見えなかったことにも・・・。だって生徒とキャッチボールしていて、いきなり僕にも強要するんですよ!(笑)。でもここの先生だったら親しめる、なんでも話せるって直感したんです。何度か足を運ぶうちにだんだん慣れ、不安が和らいでいったのを覚えています。もっと家から近い学校もありましたが結局ここに決めました。いつもみんなで楽しそうにトランプやゲームをして遊んでいる・・・そんな雰囲気が気に入りました。“自由な図書館”といったところでしょうか。でもただ自由で、何にも縛られていないわけじゃなくて、帰りの会があったりとか、学校としてやるべきことはやっている、そんなバランスがいいところもこの学校の良さだと思います。
国際に来て初めて自分の居場所が出来た気がします。気が付くと本当の自分、素の自分で過ごすことができています。入ってしばらくは週2日で通っていましたが、週5日に変更しました。でも、もともと人と話すのが苦手なので、疲れちゃう時もあるんですよね。そんな時は今でも自分の気持ちや体調に合わせて登校しています。それを分かってくれる学校なので気は楽なんです。
先生はみんな個性的で優しいです。先生という肩書きで自分を飾るような方はいないので自然体で付き合うことができるし、何でも相談すればちゃんと向き合ってくれます。今まで辛い経験もしましたが、無駄ではなかったと思います。結果的にこの学校に来ることができたわけですし、今は本当に良かったと思っています。
夢は、声優になることです。アニメやゲームが好きということもありますが、それより人がそれぞれ考えて書いたものを読むのが好きなんです。キャラクターを介してそういった言葉を代弁できる、素敵な職業だと思うんです。言葉じゃないと伝わらないことってあるじゃないですか。僕もそういうセリフに心が救われたという経験があるので、今度は自分がそれを出来ればいいな、と思っています。